2月4日は、NHKの「あなたが主役 音楽のある街で」という番組の収録がありました。
当日は私はゲストとして参加させて頂きましたが、オーケストラとの共演をソロとして初めて果たす方達の意気込みと緊張が伝わってか、私も学生の頃や初めてオーケストラと歌った日のことなど、走馬灯のように浮かんできて、とても緊張しました。
何度も舞台を踏んだ歌い慣れた曲でさえ、緊張すると途端に自分を疑い出し「次の歌詞は何だっけ、その次は?」とどんどん追い込まれていきます。いつもと若干違うテンポ、ナノレベルと言えるくらいの微妙な間が、先ほどまで疑うこと無く流れていた歌詞に、疑問を持たせる時間を作ります。
こうなってしまうと、私の場合、もう頭では考えられなくなってしまいます。
そんなときに頼れるのが、口や舌の動き。良く体で覚えると言いますが、頭が真っ白になった時は、口や舌が次にどう動こうとするかに集中します。すると次の歌詞を歌うタイミングで不思議と言葉が出てくるのです。一つ出てくると緊張はかなり和らぎます。
ほんの1秒にも満たない時間なのでしょうが、思い出せない間はとても長〜く感じます。
舞台の緊張は人それぞれとは思いますが、私にとってはこんな緊張が一番恐ろしいので、練習を繰り返して、反射的に歌詞が出るまで、体に覚え込ませるしか方法がありません。
舞台に上がってしまえば、すべて自己責任。自分を生かすも殺すも全く自分次第。気持ちの持ちよう一つで声が出なくなったり、素晴らしい表現が出来たり。とっても恐ろしいけれど、だからこそうまくいった時の喜びも一入(ひとしお)です。
勉強がまだ足りないと思っているときには、試験会場に行って、自分が勉強していないところが出て、問題が全く解けないような夢を見たりして、眠れなくなったりします。
記憶力もかなり衰えて来た上に、覚えなければいけない絶対量が増え続けていますが、一生受験生と思ってがんばろうと思っています!
![Maki Mori [ Official Blog ]](http://www.makimori.com/images/spacer.gif)
Comment - コメント -(2)
わしと申します。
麻季さんの誠実で、謙虚なお人柄は「トップランナー」他で、十分にうかがい知っているつもりでした。とてもまじめな頑張り屋さんでもいらっしゃいますよね。そんな麻季さんに、小生、まことに好感を抱き、また尊敬の念を持っていました。そして、この「緊張」の一文を拝読し、これまでにも増して、麻季さんのお人柄に感嘆し、共感を覚えています。
国内外の大舞台で活躍されている麻季さんのことです。留学中、ずいぶんご苦労された由は存じ上げておりますが、いまは自信満々、不安も緊張もどこ吹く風と思いきや、やはりそうではないのですね。人一倍の努力を重ね、あれだけの経験を積んでも、なお緊張することがあるのですね。そして、それを隠すでもなく、照れるでもなく、ごく自然に打ち明けられる。とても素直で真摯な姿だと思います。そして何より美しく、立派なのは、そうした自分の弱さに対し、逃げることなく正面から向き合い、ひたむきな努力でそれを克服する姿です。「あなたが主役」の「侯爵様」も「春の声」も、緊張のかけらひとつも感じさせませんでしたよ。
麻季さんの天恵とも思える美声も、うっとりする技術ももちろん最高に素敵ですが、それもこれも麻季さんのお人柄とともにあると思えば、ひとつひとつの歌の味わいがこの上なく深いものに感じられます。
小生も、実は、社会的にそれなりの立場にあり、大勢の前で話をする機会が頻繁にあります。ほとんどそれが仕事のようなものです。でも、いい年をして、幾多の経験を積んできた割には、いまだに緊張を覚える場面があります。けれども、麻季さんのきょうの一文を拝読し、何となく気が楽になりました。あの世界で活躍される麻季さんだってそうなんだ、自分だって努力すれば大丈夫。そうですよね。
by わし | 2007年4月21日 00:53
日時: 2007年4月21日 00:53
読ませて、頂くと、「ほっ」と
します。
何だ、小生と同じじゃないか!
って。
でも 原石が違いますよ、ね
ダイヤモンドとだご石では
だご石は磨いても、磨いても
輝かない^^;
註 だご石:普通のそこいらに
転がってる石。
by hi-hi- | 2009年12月30日 17:27
日時: 2009年12月30日 17:27