icon2006.10.26. Thu

Interview

「月の世界」(北とぴあ国際音楽祭の記者会見)

朝日、読売、日経、東京、公明、赤旗、都北の新聞各社、音楽の友、ムジカノーヴァ、クロワッサン、週刊文春の雑誌各社、日本写真家協会会員、北ケーブルネットワークの皆様をお迎えして、北とぴあ国際音楽祭の記者会見が行われました。出演者代表として森 麻季も出席し、オペラ「月の世界」についてをコメントしました。



「今回フラミニア (Flaminia) という娘役を歌わせて頂きます。今日は私の歌う箇所からこのオペラを見た印象などについてお話しさせて頂きます。
ハイドンのオペラというと知る人ぞ知るという感じで、上演の機会が多い訳ではないのですが、この「月の世界」は、3つの有名なオペラと共通する点が多く、皆様にも興味を持って頂けると思います。



まずモーツァルとのコシ・ファン・トゥッテ。姉妹同士のカップルが登場し、変装をしてだますシーンがあったり、優美なハーモニーや2重唱は、モーツァルトの作品かと思わせるような美しさです。
次はロッシーニのセヴィリアの理髪師。お父さんが娘たちを厳しく家に閉じ込めておいても、結局は無駄な見張りになる、というストーリーもそのものですし、イタリア語の言葉遊び、だまされたことに激怒する重唱、ドタバタ劇の楽しい音楽描写、そしてフィナーレの幸せ感はロッシーニに勝るとも劣らない素晴らしさです。

そして最後にモーツァルトのドン・ジョヴァンニ。オペラ・セリア的な要素や、劇的な重唱、コロラトゥーラをふんだんに使ったアリアなどは、まさにドン・ジョヴァンニに匹敵するといえます。



この有名な3つのオペラ(Cosi fan tutte 1790, Il Baribiere di Siviglia 1815, Don Giovanni 1787)が、ハイドンの「月の世界」(1777) の20年以上あとに作られているという事実を見ても、一つのオペラで3大オペラの醍醐味を楽しめる点をとっても、ハイドンのオペラ作品の素晴らしさが伺えます。



私の歌うフラミニアのアリアにはドン・ジョヴァンニのドンナ・アンナやコシ・ファン・トゥッテのフィオルデリージのアリアのように低音から高音までのコロラトゥーラを駆使した超絶技巧のアリアがあります。歌い甲斐があり、とても美しい曲です。バロックの作品をスペシャリストである寺神戸さんの指揮で歌うということもあり、ヴィブラートをコントロールして、ドラマと透明感を対比させながら歌っていきたいと思っています。



オペラとしては、笑いあり、涙あり、ロマンティックで、ドラマティック、激怒するシーンと様々な場面を経て、最後はハッピーエンド。胸が一杯になる作品ですので、ぜひご覧頂ければ幸いです。」
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